上石神井駅から徒歩5分の歯医者さん、大塚歯科です。
今回のテーマは「ガタガタの前歯は部分矯正で治るか」についてです。
前歯の歯並びは口を開けた時に目立つため、ガタガタの歯並びをきれいにしたいという方も多いのではないでしょうか。
矯正治療は「費用が高い」「治療期間が長い」というようなイメージがあり、歯並びをきれいにしたいと思っていても、中々手を出しにくいものかもしれませんね。
こちらの記事では、ガタガタの前歯の治療について解説していきます。
前歯の歯並びでお悩みの方はぜひ参考にしてください。
歯科矯正は大きく分けて「全体矯正」と「部分矯正」があります。
前歯から奥歯まで全ての歯を移動させる「全体矯正」に対して、「前歯のみ」「1本のみ」というような一部の歯だけを対象とした矯正治療を「部分矯正」といいます。
その中でも前歯の部分矯正は、左右の3番目の犬歯〜犬歯の間にある6本の歯、上下で計12本が対象となります。
部分矯正は対象となる歯が限定されるので、矯正装置や器具の使用量が少なく、治療費も抑えることができます。
また、全体矯正と比較すると期間も短く、痛みが少ないことも部分矯正のメリットといえるでしょう。
しかし、部分矯正はどんな症例にも適応となるものではなく、歯並びや噛み合わせによっては全体矯正が必要となる場合もあります。
では、ガタガタの前歯についても部分矯正が適応になるケースと適応にならないケースがあるので、詳しくご紹介します。
・歯と歯がわずかに重なり合っている
・1本だけ歯が前に出ている
・1本だけ歯が奥に引っ込んでいる
・1本だけ歯が捻れている
・矯正治療後の後戻りで歯がずれてしまった
このように軽度の歯並びの乱れであれば部分矯正で治療することが可能です。
前歯だけでは歯を動かすスペースが不足している場合には、歯の側面を少し削ってスペースを確保する「ディスキング」を行うこともあります。
不要な部位は動かさずに特定の歯だけを的確に調整できることが部分矯正の大きなメリットです。
・歯が前後に大きく重なっている
・歯を並べるスペースがなく抜歯が必要
・噛み合わせの改善が必要
・顎や骨格に問題がある
このように中度から重度の歯並びの乱れがある場合は部分矯正での治療は難しく、全体矯正が必要になります。また、部分矯正では噛み合わせの改善はできません。
全ての症例に対応できないことが部分矯正のデメリットとなります。
歯並びの乱れが軽度なのか、重度なのか、自己判断をすることは難しいため、部分矯正では治らないと思っていても、実は部分矯正が適応になるということもあります。
ご自身の歯並びが部分矯正の対象になるかは、歯科医院で相談しましょう。
前歯の部分矯正は主に2種類の治療法があります。
歯の表面に「マルチブラケット」という装置を装着し、ワイヤーを通して歯並びを整える方法です。
固定式のため慣れるまでは異物感を感じますが、数日経てば慣れることがほとんどでしょう。
これまではワイヤー矯正というと銀色の装置が一般的でしたが、最近は透明のブラケットや白いワイヤー装置を選べるため、目立たない装置で治療を進めることが可能です。
ワイヤー矯正では歯と装置の間に汚れが溜まりやすくなるため、今まで以上にしっかりと歯磨きをする必要があります。
マウスピースを装着して歯を移動させる方法で、透明で目立たない装置のため、近年人気が高まっています。
マウスピース矯正では、歯磨きと食事の時以外はマウスピースを常に装着し、歯科医師の指示通りにマウスピースを交換するなど、自己管理が必要です。
ワイヤー矯正に比べると歯の移動に時間がかかるため治療期間が長くなる傾向がありますが、その分歯の移動に伴う痛みは少ないと言えるでしょう。
矯正後は歯が動きやすく、いわゆる「後戻り」が起こり、せっかく治した歯並びが元に戻ってしまうことがあります。これは部分矯正・全体矯正に関わらず起こります。
美しい歯並びを維持するためには、専用の装置を使って歯を固定させる「保定」を行うことが最も重要です。
保定には「リテーナー」といわれる装置を装着します。リテーナーは主に3種類あります。
・プレートタイプ(取り外し式)
・マウスピースタイプ(取り外し式)
・ワイヤータイプ(固定式)
取り外し式の場合は1日20時間以上の装着が必要ですが、歯並びが安定してきたら徐々に装着時間を減らしていきます。
また、リテーナーの装着期間は1〜3年です。後戻りのしやすさは、歯の状態や口周囲の筋肉・舌の癖などによって個人差があるため、自己判断でリテーナーの装着を中断するようなことは避け、歯科医師の指示に従いましょう。
いかがでしたか。
ガタガタの歯並びは、その程度によっては部分矯正で治すことができます。
きれいな歯並びを手に入れると笑顔に自信が持てるようになりますね。
歯並びでお悩みの方は、ぜひお気軽に当院にご相談ください。