70代男性 抜歯・部分矯正・ブリッジ治療・インプラント治療を段階的に行いしっかりと噛めるようにした症例｜上石神井の歯医者なら｜大塚歯科

さらに左上の歯が欠損している影響で左下奥歯は歯が頬側に傾いており、噛み合わせのバランスが全体的に乱れていました。

以上のことから、噛み合わせの改善と、歯を補う治療が必要と診断しました。

【治療計画】
①傾いている左下の歯に矯正治療を行い、歯並びを整える
②右上の第1大臼歯を抜歯後、前後の歯を削って橋渡しのように被せ物を装着するブリッジ治療を行い歯を補うとともに、抜歯部位前後の飛び出た歯の高さや位置を調整する
③左上前歯の抜歯と同時に人工歯根をあごの骨に埋めて、その上に歯を装着するインプラント治療を施す。また左上と右下の欠損部位にもインプラントを埋入し、しっかりと噛めるようにする

矯正やブリッジ治療で左下と右上の歯並びを整えたあとにインプラントを埋入することで、全体の噛み合わせのバランスが改善し歯磨きもしやすくなるため、インプラントが長持ちする可能性が高まります。
ただし段階的に治療を進める必要があるため、治療期間はやや長くなることも事前にお伝えしています。

まず左上および右下の欠損部位に仮の入れ歯を装着し、治療期間中も奥歯で噛めるように配慮しました。
次に傾いている左下奥歯には、歯の表面に小さな部品を取り付けてそこにワイヤーを通すワイヤー矯正装置を用いた部分矯正を実施し、歯並びと噛み合わせを整えています。

大きく飛び出した右上奥歯は抜歯後、前後の歯を利用したブリッジを装着しました。
ブリッジの種類には、自然な白さを持つジルコニアセラミッククラウンを使用しています。
また右下にインプラントを埋入した際にしっかりと噛めるよう、噛み合わせの位置も工夫しています。

その後、矯正治療とブリッジ治療の進行状況を確認しながら、インプラント治療を実施しました。
インプラントは右下の欠損部位に2本、左上の欠損部位に3本埋入します。
左上のインプラント治療では左上の犬歯を抜歯すると同時にインプラントを埋入し、さらにインプラントをしっかりと支えられるよう人工の材料を入れて骨の量を増やす骨造成を併用しました。

インプラントが骨に定着したことを確認したあと、インプラントを歯ぐきの上に出す二次手術を実施しました。
この際、インプラントの周りにご自身の歯ぐきを移植する処置も併せて行い、将来的に歯磨きがしやすい環境になるよう配慮しています。

傷の治癒を待ってから、最終的な人工歯として自然な白さと強度を兼ね備えたジルコニアセラミッククラウンを装着しました。
ジルコニアセラミッククラウンは右下は3本分、左上は4本分のブリッジ型を用いることで、インプラントの本数を抑えながら欠損部位をすべて補い、治療を終了しています。