20代男性 折れた前歯を白い被せ物で修復した症例｜上石神井の歯医者なら｜大塚歯科

このまま放置した場合、残った歯根に細菌が入り込んで炎症を起こしたり、隣の歯に余計な負担がかかったりする可能性があります。
また、前歯は見た目への影響が大きいため審美的な問題も避けられません。

以上のことから、折れた歯を補う治療が必要と診断しました。

ファイバーコアは光を通す素材のため自然な透明感があり、歯根への負担が少ないことが特徴です。
ただし、金属の土台に比べると強度がやや劣ります。

ジルコニアセラミッククラウンは、強度の高いジルコニアのフレームの上にセラミックを何層にも盛って焼き付けるレイヤリングを施した被せ物です。
天然歯に近い色調や透明感を再現でき審美性に優れているほか、強度も十分にあります。また、金属を一切使用しないため金属アレルギーの心配もありません。
ただし自費診療のため費用が高くなること、強い衝撃で割れる可能性があることがデメリットです。

治療初日は歯がないことで生じる不便さや見た目への影響に配慮し、その場で仮歯を作製して装着しました。
次の治療の時は、まず土台の作製から行いました。その際、唾液や細菌が入り込まないようラバーダムというゴムのシートで歯を隔離し、清潔な環境を保ちながら作業を進めています。
ファイバーコアと接着剤を組み合わせることで歯根と一体化させ、丈夫で長持ちする土台に仕上げました。

土台が完成したあとは歯科用顕微鏡のマイクロスコープで確認しながら、被せ物をスムーズに装着できるよう歯の形を丁寧に整えました。
マイクロスコープを用いることで、肉眼では確認しにくい細部まで精密に整えることが可能です。

その後、変形しにくいシリコン素材で精密な歯型を採取し、それをもとにジルコニアセラミッククラウンを作製しています。
後日、完成したジルコニアセラミッククラウンを装着し、治療を完了しました。